薬剤師のニュース
薬局関連と薬剤師との間にある注目すべきニュースといえば、現在はやはり、今年度からいよいよ始まった、6年生薬学部の長期実務実習の実施といえるでしょう。
2006年度に薬剤師は6年生薬学部を卒業するよう義務付けられてから、そのカリキュラムの中で、5年生になった時には1年近くに及ぶ長期実務実習が予定されていました。
これに関しては、日本薬剤師会と日本保険薬局協会、日本チェーンドラッグストア協会の三者間で、何度も具体的な実施方法について検討され、ぎりぎりまで内容や具体的な人数について話し合いました。
昨年度終わりになってようやく基本的な考え方が出来上がり、初めての長期実習生を送り出したところとなっています。
ただしまだ始まったばかりですので、今年度1年間を終えてみて、発生してきた問題等に対しまた新たな検討と対応が望まれることとなるでしょう。
それに、現在では実習の評価方法に関して、統一的な方法が確立されておらず、各大学や各地区に任されることになっています。
これは必ず今年度を終えた時点で課題として上ってくることが予想されますので、今後数年間は、明確に長期実習について確立されないだろうとは思われます。
他にも、現在のところ注目するべき薬局関連と薬剤師についてのニュースとしては、対集約と呼ばれる一般医薬品の売り上げが、昨年度は苦戦しているということがあります。
これは登録販売者との関係が大きい問題です。
登録販売者は、薬局関連店舗で薬剤師がいなくても医薬品の販売ができるといっても、第一類医薬品と呼ばれるものは販売することが出来ません。
第一類医薬品とは、2009年度から施行された改定薬事法によって定められた、医薬品の情報提供の必要性を区分分けしたもののうち、最も情報提供が必要と認定された一般用医薬品のことをいいます。
具体的には、副作用等によって日常生活に支障をきたすおそれがある医薬品のうちでも、特に注意が必要なものや新薬をさしています。
この第一類医薬品を販売できる薬局関連店舗は、薬剤師が常駐するということが条件になっています。
そして薬剤師がお客さんに医薬品を手渡しし、内容や利用法について文書を用いてお客さんに説明する義務があるとされています。
このことによって、薬局関連店舗のひとつであるドラッグストアでは、第一類医薬品の取り扱いを取りやめるということが相次ぎました。
<2011年も新卒者が出ないp>その理由は、薬剤師を雇うことによって医薬品関連店舗の人件費をかけるよりも、登録販売者が販売することの出来る医薬品を置くことで人件費を削減し、一定の利益と一定のお客さんを対象に出来ればよいとするドラッグストアが多かったためです。そしてさらに、現在は薬科大学が6年生に移行されている期間のだめ、基本的には留年した学生などを除いて新卒者は出ません。
そのため、薬剤師を配置したい薬局関連店舗でも、薬剤師が不足するという事態も生じています。
2011年も薬学部新卒者が出ない年のため、薬剤師不足は継続するものと予想されます。
しかしその後は薬剤師の数は、再び需要に追いつくだけの数となることと見込まれています。
とはいえ、医薬品を必要としている患者さんにとっては、あと2年待てばよいというわけには行きません。
そのため、ドラッグストアの経営者など薬局関連の方々や薬剤師の方々は、利益ばかりを追求するだけでなく、患者さんの視点に立った経営や調剤が望まれます。